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「体験プログラム」を地方創生のビジネスにする

体験プログラムは、旅行商品から人生のQOL(生活品質)をサポートするホスピタリティ産業へ進化する。

体験プログラムに改めて注目

観光分野の旅行商品として生まれた体験プログラムは、ダイバーシテイ・カルチャーが浸透した現在、社会的ニーズを受け進化を続けている。特に「健康」に軸足を置き、参加者の個人差を理解して向上させていくような姿勢のプログラムについては今後、人生のQOL(生活の品質)をアップしたい顧客へのサポート役として顧客に付き添うパートナー的側面を持って成長していくと考えている。これは一つの事業体では完結できず複数事業体が連携しないと難しいが、正に地方創生の枠組みには相応しいと考えている。QOLという言葉は、生活品質から人生品質までを含み、健康体験プログラムはそのお手伝いができるよう洗練されていくものと考えている。

 

新しいホスピタリティ産業誕生の感覚だ。

 

では健康体験プログラムがQOL向上サポートのビジネスとして成り立つために、世の中で関心の高い高齢化とメタボ/肥満防止という二つの大きな課題をチェックしてみたい。

高齢化

世界的に高齢化が進んでいるため健康維持への関心は群を抜いて高い。社会としては病気にならないために予防に力を入れたいが、実は予防対策は病院の仕事ではない。病院はあくまでも病気を治すのが専門で、予防の相談相手はことの他、少ないことに気がつく。(予防では儲からないことも一因!)
病気の対策は厚労省だが健康というものを担当する省庁はない。(今まで不要だったこともある)。個人が健康寿命延伸に取組むには巷の議論に注目したり、サプリメントを買ったり、読書になってくる。また、法律で企業の社員健康管理は義務化されたが、本人を観察した上で個人別の健康寿命延伸計画作成や実践支援まではとても手が回らない。まだまだこれからの世界だ。

肥満防止

「肥満は万病の元、メタボ対策の標的はやせること!」が社会目標だが、容易に克服できる問題ではない。強引な食事制限でいっとき痩せたとしても、多くは5年以内に元に戻ってしまったという統計がある。世の中に肥満が増え、ダイエットが世界的な強迫観念になっている。その証拠に大勢のダイエット指導者が独自のダイエット法を世に出している。
アマゾンで、「ダイエット」という文字の入った商品は、本から食品、道具に至るまで、何と60,000種類あるそうだ。またダイエットの方法については25,000種類に及ぶというから驚きである。面白いので是非以下のような方法が知られていることをお伝えしておきたい。

※極めつけはこれ!

ここで少し補足。これらのダイエット方法は、人間を対象にした長期的で科学的な研究が十分なされていないところに根本的な原因があると言われている。人は、急激なダイエットをすると食欲を感知する遺伝子の機能が後天的に作りだされたこのダイエット環境が原因となって機能停止をしてしまう。
すると脳が理解しているいつもの食事量より少ない量しか食べないので、もともと備わっている防衛機能が働いて「今の自らの体は飢餓状態にあるようだ。これは大変だ!」と判断してしまう。
その結果、脳はご親切にも元の体重に戻そうとしてしまう。そのため、減量に成功したとしてもその後、ホルモンはずっと「空腹で腹ペコだ」というシグナルを出しっ放しにすることになる。このようなシグナルが何ヶ月も連発されてはたまったものではない。折角の減量努力が「空腹で腹ペコ」シグナルにやられ、結局のところ丸々と肥えてしまうのだ。日本人のお腹はリンゴ型、欧米人は洋梨型が多い。ヘルスケア関連の体験プログラムを立案するなら、この点をポイントに検討しても面白い。
それは、メタボ/肥満防止は食事制限による減量だけに頼らず、決して後戻りしない自分だけの健康指標を見つけ出し、生活スタイルを大きく変える学習と実践で、“3日坊主”の脱却こそが本質だ。この実践提案を体験プログラムという形にするといいと思う。

➡例えば「自分だけの健康指標を見つけ出す体験プログラム」として
企画、商品化していくことはどうだろうか。何方か挑戦されるなら是非
サポートしたいと思っている。

さらに上位レベルのプログラムとして、自らの健康チェックは、生体データの収集と分析だけではなく、最先端を行く分子レベルの分析(DNA分析ではなくメッセンジャRNA分析というもの)により、自分の遺伝子は果たしてちゃんと働いているのかという遺伝子の働き具合を診断する業務が実用化されている。例えば、この診断により或るがん遺伝子は異常な量のタンパク質を製造している現場が判明すると、直ちにその部位のがん予防の戦略を超早期なタイミングで検討することが出来るようになる。これは生命科学との連携の一例だが健康体験プログラムの課題を顧客と深耕していく中で様々な学習体験とワクワク感の提供もでき、少しずつ新鮮で面白く、素晴らしいものになると思っている。

個人の好みに合わせた体験プログラムというサービス

これからの時代は、個人の好みに合わせた体験プログラムというサービスがシェアを伸ばすと思っている。とくに50歳以上の個人は、自分の生活品質をもっと向上させたい、ということから自分が普段から注目しているテーマで魅力的な体験プランに遭遇すると積極的に参加する傾向にある。参加するということは体験しにその開催場所に行くわけで、自ずと足回りと宿泊の予約が必要になってくる。

これを旅行・観光事業から捉えると体験型ツーリズムと名乗り観光商品の姿になる。一方、体験プログラムを開催する側から捉えると地方創生事業という姿になる。いずれにしても体験プログラムの捉え方は別にしても、サービスの目的や造りはテーマに合致した仕様と専門性が求められる。

テーマに合致した仕様と専門性

冒頭で述べたように、或るテーマで生活品質を向上したいという目的がはっきりしている顧客を対象にする商品であるため、掲げたテーマに合致したサービス仕様と裏打ちされた専門性が求められてくる。
例えば、ヘルスケアや健康長寿の延伸を目的に生活品質を向上させたい顧客を対象にするのであれは、「温泉に入って健康になろう」「長寿村を見学して発酵食品を食べよう」的な上滑りなプログラムがもしあったとしたらこのレベルの企画を歓迎するだろうか。体験プログラムは、その体験を通した成果がはっきりと実感できなければ満足できない点が従来型観光企画やオプショナルツアーと異なっている点だと思う。その代わり料金は高価値に見合うものになるに違いない。

生活品質の向上という流れに沿いながら社会問題の解決に貢献する

体験プログラムの推進は、地方自治体を中心に産官学のスクラムが重要なこととそのスクラムが地域経済の発展に具体的に寄与しなければ、従来のイベントやキャンペーンと大して変わらないものになってしまう。

地方創生をいつまでたっても観光事業の尺度で眺めていると、インバウンド観光客が年に4,000万人来日しても、いくつかの人気のルートが繁忙して、知られていない多くの地域には来てくれなかったと理由づけの材料にしているような気がする。旅館・ホテルだけが存在しても人は来ないし、名所旧跡頼みだけでも持続はしない。体験プログラムは訪問地に滞在して貰う大きな目的になるものだが、それを旅行商品として捉えるばかりではなく、地域の新しいビジネスと捉えたほうが推進しやすいのではないかと実感している。
しかし、アプローチは行政の政策課題をそのまま検討するのではなく、個人が自分の生活品質を高めたいという流れに沿いながら結果的に社会問題の解決に貢献する滑らかな仕立てでないと産官学が地域で融合することはとても難しいと感じている。体験プログラムを企画・運営するサイドにとっては、産官学をうまく融合し加速していくエンジンのような存在が体験プログラムと呼ぶ新しい地域ビジネスではないかと考えている。
だからこそ、地域がブランド化を目指し磨きこんでいく価値があるものと考えている。私が参加している国連/CEFACTの観光ワーキンググループでは、このテーマの重要性、方向性が意見交換されグローバルなテーマとしてすでに共有されている。

体験プログラムをもう少し具体的に

例えば、健康寿命を延ばすことを目的にした体験プログラムのイメージについてお話ししたい。

 

予約・運用イメージ

「健康」体験プログラム事業化支援
健康と病気の間に未病というステッがプあるが境界線は明瞭ではなくグラデーションになっている。

病気

ヘルスケアに求められるのは、この図のように一人一人の健康状態は異なっているので一律の方法でサービスをするわけにはいかない。

ここにヘルスケア体験プログラムの難しさとポイントがあると考えている。

体験プログラム事業化については
・体験プログラムの商品化支援、
・対象業務のデジタル化と専用webサイト構築の支援・受託
・海外事例のスクリーニング
・多言語翻訳支援
等のお手伝いをいたします。

本稿では新産業として期待する体験プログラムを主題とし、特にその中でも
テーマをヘルスケアに絞ってご紹介しました。

尚、体験プログラムと一口で言っても中身は多種多彩です。以下に7項目程ご紹介して終りにいたします。

■動物に似た石の収集家を訪ねる
■専用車で空港からホテルまでの送迎をしながら個性的な街のガイドをする
■人力車でガイドをしながら街めぐりをする
■忍者屋敷レストランで食事と忍者装束記念写真
■夜の街を案内するナイトライフツアー
等の個人が担い手となった従来型のアクティビティも体験プログラムと言われている。
■美容整形案内と施術サポート
■ユニークな町工場の視察と試作体験
等の産業観光も体験プログラムに入っている。
以上

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